FXや株で長期的に安定して勝てるトレード手法を作るには、相場の法則を組み込むことが大切。「収縮と拡張の法則」と「モメンタムの法則」と組み合わせることで素晴らしい順張りのトレード手法を作ることができます。安定して勝てるトレード手法の作り方を記事と動画で詳しく解説します。
収縮と拡張の法則
収縮と拡張の法則とは
値動きの値幅が収縮した後に強いブレークアウトが起きると、その値動きは継続しやすい
という法則です。
たくさんのチャートを観察してみてください。
強いブレークアウトが起きる少し前の値動きを見てみると、三角持ち合いになっていたり、小幅なレンジ相場になっていることがよくあります。
これはたまたまそうなっているのではなく、ブレークアウトに向けてエネルギーをため込んでいるのです。コイルを巻くような段階のあと、一気に動き始めるという言い方をしてもいいですね。
トレードに生かす方法
この「収縮と拡張の法則」と、「モメンタムの法則」を組み合わせると素晴らしい順張りトレード手法を作ることができます。
モメンタムの法則は、モメンタムと値動きの両方が高値/安値を更新するなら、その値動きは継続しやすい。というものでした。
1つでも威力のある法則を2つ組み合わせると、ダブルの効果が得られると考えることができます。
「モメンタムの法則」と「収縮と拡張の法則」を組み合わせるとどのような法則になるでしょうか。
小幅なレンジになっている状態から、モメンタムと価格の両方が最高値/最安値を更新した場合、その値動きは継続する可能性が高い
このように言うことができます。
具体的にどのようなトレード手法になるか
それでは具体的なトレード手法について考えてみましょう。
「収縮と拡張の法則」と「モメンタムの法則」を使うことで様々な順張り手法を作ることができます。
1.何らかの方法でレンジが収縮していることを認識する
2.その状態からモメンタムを伴う値動きでブレークアウトしてきたことを確認
3.有利なポイント/タイミングでその値動きにうまく乗る
このような手法になります。
このページでは、
・インジケーターを使う方法
・前日の日足を使ってデイトレードする方法
の2つを紹介します。
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SqueezeMomentumインジケーターだけを使う方法
SqueezeMomentumインジケーターという、海外では有名なオシレーター系のインジケーターがあります。
(随分前に読んだ本なので私の記憶が確かであれば)この本に書いてあったと記憶しています。
フルタイムトレーダー完全マニュアル (ウィザードブックシリーズ)
TradingViewのチャートで無料で使えるSqueezeMomentumインジケーターは、この本に載っている手法でトレードするのに必要なインジケーターと同じものです。
このインジケーターは値動きの収縮と拡張を認識し、さらにエントリータイミングの目安も提供してくれます。
赤の緑のヒストグラムがモメンタム(値動きの勢い)を表しています。
赤と緑の間に黒とグレーのドットがありますが、これがエントリーの目安となります。
黒のドットになっている部分は収縮の状態になっていることを示します。
グレーのドットになっている部分は拡張の状態になっていることを示します。
ドットの判断にはボリンジャーバンドとケルトナーチャネルが使われているようです。
エントリーの方法は…
黒いドットの状態が長く続くと、それは「収縮」の状態となります。ブレークアウトのチャンスが近づいていることを示します。
ドットがグレーになると、「拡張」ブレークアウトが始まったことを示しているので。ブレークアウトした方向にポジションを取ります。
利食いは、モメンタムが収まって来たら利食いということになっています。(オリジナルのルールでは)
赤と緑のヒストグラムがモメンタム(値動きの勢い)を示しているので、山がピークを越えて下がり始めたら利食いする、というのがこのインジケーターを作った人のトレードアイデアのようです。
私なら、エントリーシグナル(グレーのドット)が点灯したら、実際に値動きを確認し、値動きが目立って強いのであれば、短期の移動平均線かトレンドラインへの戻りでエントリーします。ブレークアウトに出来高が伴っているのを確認するのも有効です。
ブレークアウトが本物なら、インジケーターが頂点を過ぎてもまだまだ値動きは伸びていくことが多いので、モメンタムが頂点を過ぎて下がり、反対側の色が付いたところでエントリーするのも絶妙エントリーになりやすいかなと思います。もちろんこのときも、逆行する値動きの強さや出来高に気を配ります。
このインジケーターを使っていろいろなトレードアイデアを作ることができると思います。
前日の日足で収縮状態を見つけてデイトレードで取る方法
前日の日足をチェックして日足レベルでレンジが収縮していることを確認する方法もあります。
日足の収縮を定義する方法としては…
過去7日間で最も日足の値幅が狭かったことをしめすNR7
過去4日間で最も日足の値幅が狭く、且つ前日が前々日に対してインサイドデイであったことを示すNR4&ID
などが有名です。
株のデイトレードなどで対象銘柄が多い場合は、このような状態になっている株をスキャンして次の日のデイトレ候補にするのは良いアイデアだと思います。ただ、この条件に合致する銘柄は毎日大量に出てくることが多いので、もう少し条件を厳しくするなどが必要になると思います。
トレード対象となる銘柄/通貨ペアの数が少ない場合は、TradingViewのインジケーターを使うと、NR7などの条件を満たしたローソク足をマークすることができます。
インジケーター名:
この場合のトレードルールは以下のようなものになります。
1.前日の日足がNR7やNR4IDなど、値動きの値幅がかなり狭まっていることを確認する。
2.5分足などの日中足にSqueezeMomentumインジケーターなどのオシレーター系のインジケーターを表示し、モメンタムを伴って前日の高値か安値を抜けてくるのを待つ
3.モメンタムを伴った値動きでブレークアウトが始まったら、①値動きの実際の見た目、②ブレークアウトに出来高を伴っているか?の2点を確認し、クリアしていれば最初のプルバックでブレークアウトの方向にエントリーを狙う。
1で前日の日足がNR7などであることを確認していますが、これは4時間足などでもよいとおもいます。4時間足が収縮しているのを確認し、5分足チャートでブレークアウトを狙うというのは良いかなと思います。
1分足のスキャルピングをする場合は1時間足のNR7などで狙っても良いですね。
このような感じで、相場における二つの法則
・「モメンタムの法則」
・「収縮と拡張の法則」
を組み合わせた手法はいくらでも思いつくと思います。
ぜひあなたオリジナルのトレード手法を組み立ててみてください。
何の根拠もなく多数のテクニカルインジケーターの設定をいじくりまわして「たまたま機能する手法」を探してはいけません。そのような手法はバックテストでのみ上手くいく手法になりやすいので危険です。
しっかりと相場の法則を取り入れた手法を作るようにしましょう。そうすれば、「たまたま勝てる手法」ではなく、長期的に安定して勝てる手法を作ることができます。
ここまで進んだあなたへ
これまでにあなたはシンプルで機能するラインの引き方を学び、モメンタムの法則を使った手法を作れるようになり、さらに今回の動画記事では収縮と拡張の法則を組み合わせた手法も作れるようになりました。
これまでの解説は基本的なことに徹してきましたが、今の時点でもあなたは十分に安定して勝てる手法を作れるようになってきています。
トレード手法はまだまだ奥が深いですが、トレード手法に関する解説は、いったんここまでとしましょう。
次の動画記事では、トレード手法と同じぐらいに大切で、欠かすことのできないノウハウを解説したいと思います。
それはトレードメンタルです。
またトレードメンタルか…と思ったあなたは大きな落とし穴にはまっているかもしれません。
次の質問にYes / No で答えてみてください。
- トレードで安定して勝つには感情を上手くコントロールする必要がありますか?
- トレードで安定して勝つには悪い感情を排除し、良い感情で自分の心を満たす必要がありますか?
- トレードで勝てない理由は、トレード中に悪い感情が浮かぶからですか?
あなたの答えに1つでもYesがあったなら、あなたは大きなトレードメンタルの罠にはまっています。
それは仕方がないことです。一般的に教えられているトレードメンタルは時代遅れで、ほとんど機能しないし、逆効果にもなり得るものだからです。
一般的なトレードメンタル法の何が間違っているのでしょうか?
あなたは一体どうすればよいのでしょうか?
次の動画記事を観れば明らかになります。
サンチャゴと一緒に、最新バージョンのトレードメンタルにバージョンアップしましょう。
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