このページでは安定して勝てるFXトレーダーになるための大切なパターンを解説します。
私の株・先物・FXのトレードすべてにおいて長年利益を上げ続ける手法のベースとなっているものです。
そのパターンとは「だまし」のブレイクアウトのパターンです。
このパターンは時々爆発的な値動きを伴い、大きな利益をもたらしてくれます。
このパターンをマスターすれば、FXのトレードにおいて「正しい側」につけることが多くなります。
ここまで解説してきたプライスアクションパターン(ピンバー、複合ピンバー、フクピンバー)は、この「だまし」のブレイクアウトと組み合わせることでより高確率なパターンとなります。
ほとんどのFXトレーダーは「ブレイクアウト」を主にトレードしているのではないでしょうか。
ある主要なラインをブレイクアウトしたらその方向に飛び乗ろうとするエントリー手法です。
彼らのことを「ブレイクアウトトレーダー」と呼ぶことにしましょう。
ブレイクアウトトレーダーは、価格が主要なラインを抜けたら、戻って来ずにそのまま伸びていってくれることを期待してエントリーします。
もちろん、相場環境がブレイクアウトトレーダーにとって良い時にはうまく行きます。
しかし実際には、ブレイクアウトしたと見せかけて戻ってきてしまう。
相場では、そんなイジワルな動きをすることの方が圧倒的に多いのです。
じゃ、どうすればいいか?
その答えのうちの1つが、このページ書かれています。
だましのブレイクアウト
だましのブレイクアウトの背景にある相場参加者の心理はシンプルなものです。
多くの一般トレーダーはブレイクアウトに飛び乗ろうとするブレイクアウトトレーダーです。
彼らはレジスタンスラインの数ティック上に逆指値の買い注文を置き、レジスタンスラインを超えたら飛び乗るように買ってきます。そして上昇の勢いが続いてくれることを期待します。
しかし驚くほど多くの場合、ブレイクアウトしてほんの少しだけ上がったあと、鋭い値動きで戻ってきてしまいます。この値動きのパターンを「だましのブレイクアウト」といいます。
この値動きでは多くのブレイクアウトトレーダーが「だまされた」格好になるので、「だましのブレイクアウト」といいます。
鋭い戻りの動きはブレイクアウトトレーダーのロスカット注文を巻き込み、さらに勢いを増します。
この動きが「美味しい」のです。
相場をよく知り、注意深くチャートを観察しているトレーダーはこの「だましのブレイクアウト」の動きを利用して利益を上げます。
多くのブレイクアウトトレーダーが「うっそー!なんで戻ってくんのー?」とロスカットになっているのを尻目に自分は正しい方向に付きます。
このようなトレーダーのことを「逆張りトレーダー」です。
しかし、真の逆張りトレーダーとはどんな値動きにも逆張りするわけではありません。
このように、主要なラインのブレイクアウトに飛び乗ったブレイクアウトトレーダーがロスカットになるところを狙い撃ちするのが真の逆張りトレーダーです。
だましのブレイクアウトがとてつもなく強力なエントリー手法である理由は、
相場が手の内を見せたところでエントリーするからです。
飛び乗る形のブレイクアウトエントリーはそうではありません。
ブレイクアウトが伸びていってくれることを期待した一か八かのエントリーです。
もちろん、ブレイクアウトを上手くトレードする方法もありますが、多くのトレーダーは一か八かでエントリーしています。
最高レベルのトレーダーは一か八かのエントリーは避けます。相場が手の内を見せ、何をやろうとしているのかの見当がついたところで飛び乗ります。
トレードというのはどんな時も一か八か的な要素はありますが、長期的に見て勝ち目のある時しかエントリーしないのが上手いトレーダーです。
だましのブレイクアウトの例
サポートラインのブレイクアウトがダマシのブレイクアウトになった例です。
チャートの左の方で一度反転したサポートラインがあります。
最初は一旦ブレイクアウトしますが、すぐに手のひらを返すように折り返して戻ってしまっています。
これがだましのブレイクアウトの動きです。
このサポートラインのブレイクアウトを狙っていたたくさんのブレイクアウトトレーダーが空売りしました。
しかしすぐに戻ってしまったので彼らはかなり焦っています。
上手い逆張りトレーダーはこのブレイクアウトトレーダーの「後悔」や「焦り」を見逃しません。
彼らのロスカット注文が発動する瞬間か、その寸前に買います。
相場が手の内を見せたところで迷わず買うというのはこういうことです。
その後、ブレイクアウトトレーダーのロスカットを巻き込んで価格が鋭く上昇しています。
プライスアクションのパターンでダマシのブレイクアウトをトレードする
先程のだましのブレイクアウトのチャートで買いのピンバーが出ていたのに気づいたでしょうか?
このブログではこれまでに4つの逆張りプライスアクションパターンを解説してきました。
だましのブレイクアウトが起きる時、これらのプライスアクションパターンのうちのどれか1つが起きることが非常に多いです。
だましのブレイクアウトが起きそうなポイントで、これらのプライスアクションパターンを見つけてエントリーするのが最も期待値の高い最高のエントリー手法の一つだとうことを覚えておいてください。
ピンバーでダマシのブレークアウト
先程のチャートの例では、だましのブレイクアウトのポイントでピンバーが出て、最高の逆張りエントリーとなりました。
ピンバーのヒゲの部分がブレイクアウトトレーダーを罠にはめたのがわかります。このようにヒゲの部分だけがサポートラインを突き抜けるような動きが、良いダマシのブレイクアウトエントリーにつながります。
他のプライスアクションパターンの例も挙げておきましょう。
含み線でダマシのブレークアウト
この例は含み線でもありますし、フクピンバーでもあります。
含み線が主要なレジスタンスラインを上抜けしたあとすぐに反転して戻ってしまっています。
上げると見せかけて、ブレイクアウトトレーダーの買いを呼び込んだ後、売りが完全に支配権を奪い返した格好です。
ブレイクアウトトレーダー殺しのパターンです。
完全なダマシのブレイクアウトと大きな含み線やフクピンバーの組み合わせ
これは高勝率エントリーのレシピとしては最高です。
このパターンが出てしまうと、しばらくの間はこのレジスタンスラインより上に行くのは考えにくいと分かるからです。
合成ピンバーでだましのブレークアウト
上昇トレンド中に形成されたマイナーなサポートラインを下にブレイクアウトするとみせかけて、だましのブレイクアウトになりました。
そのポイントで買いの合成ピンバーが出ているのが分かります。
サポートラインを一瞬だけ下抜けしていること
2本目のローソク足がしっかりとした陽線で終わっていることに注目してください。
早とちりしてブレイクアウトで空売りしたトレーダーはかなりのストレスを抱えています。
2本目の陽線の高値を上にブレイクしたら彼らのほとんどはロスカットするでしょう。
そのロスカットの動きが、さらる上昇トレンドを作ります。
このチャートのように、トレンドに逆らう方向へのブレークアウトがダマシになった後にトレンドが再開することがよくあります。すばらしいエントリーチャンスです。
だましのブレークアウト まとめ
だましのブレイクアウトは相場の正しい方向につくためにとても重要なパターンです。
ブレイクアウトに無謀に飛び乗るよりも、相場が手の内を見せるのを待つほうが賢明です。
相場が手の内を見せるとは、無謀なエントリーをしたトレーダー達がロスカットになる瞬間を教えてくれるということです。
そのような瞬間を忍耐強く待ち、美味しいポイント、美味しいタイミングでエントリーをする。
それが安定して勝てるトレーダーになるための鍵です。
- ピンバー
- 含み線
- 合成ピンバー
- フクピンバー
など逆張りのプライスアクションシグナルが、だましのブレイクアウトのポイントで起きると最高のエントリーシグナルとなります。
勝率が高いだけではありません。
もしエントリーの方向性が正しかった場合には最高の価格でエントリーしていることになります。
ですからリスクも限定されています。
リスクが限定されているとは、「このエントリーがロスカットになるなら、しょーがないや!」と思えるということです。
いかがでしたか?
この記事では、安定して勝てるトレーダーになるために最も重要なことの一つを解説しました。
FXトレード初心者の方は、何度か読み返して必ずこの内容をマスターしておいてください。
注意
私はこの記事であなたに
「いつどんな時も逆張りを狙え!」や
「ブレイクアウトはダメだ!」
と言っているわけではありません。
背景の相場環境を理解して戦略を使い分けなければなりません。
ブレイクアウトのトレード手法に関してはまた別の機会に詳しく解説することにします。
次に進む → 逆張りシグナルでエントリーするチャート上の位置に気を付けろ!
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