人間が安定して勝てるトレーダーになるのは不自然なことです。
なぜなら、人間として、私たちは痛みを回避しようとするからです。
身体的にも、精神的にもです。
トレーダーとして成功したい人にとって、これはとても大きな問題で、トレーダーの信念や行動に根深く影響します。
人間として、私たちは精神的な苦痛を避けるために、どんなことでもしようとします。
そのことは、日常生活においては特に問題ではありません。というかメリットの方が多くあります。自分が身体的にも精神的にも深く傷つくことを避けることができるからです。
しかしトレードにおいてはちょっと違います。
精神的な痛みを過度に避けようとすると、「恐れ」や「躊躇」に支配されてしまいます。
「このトレードで負けたら嫌な気分になってしまう」
「ここでロスカットしたら1万円を失ってしまう!」
「利食いが早すぎたら嫌だな~」
そのような心構えを持ってしまうと、それはトレーダーとして致命的な欠陥となります。
トレーダーが回避したいと願う苦痛には次の2つがあります。(一般的には)
1.間違えること
2.金銭的に損をすること
この2つの痛みを避けようとするこは、日常生活では全く問題ないことですが、トレードの世界でこれを避けようとすると大きな問題が起きます。
トレーダーとして、私たちは、優位性のあるエントリーチャンスが巡ってきたら、躊躇せずエントリーする必要があります。
エントリーした後は、状況がよくないなら、トレードプランに従って同値撤退したり、早めに利食ったりを「躊躇なく」やる必要があります。
上記2つの苦痛、つまり、「間違えること」と「金銭的に損をすること」を避けようとするトレーダーは、ありとあらゆる精神的なミスを犯すことになります。そのうちのいくつかを挙げると…
- ロスカットになった後、エントリーを躊躇するようになる
- 損切りすべき値段になっているのに、損切りを躊躇する
- 明確に反転のシグナルが出ているのに利食いしようとしない
トレーダーが、ロスカットすべき価格になったのにロスカットを躊躇するのはなぜか?
それは彼が「間違えること」と「金銭的に損をすること」の苦痛を回避しようとしているからです。
ロスカットを実行するまではまだ損失は確定していません。含み損のままです。
ロスカットを躊躇するなんてバカなことですよね?
もちろんそうです。でもみんなやってしまいます。
十中八九そういうトレードは傷をひろげ、最終的には口座を吹き飛ばしてしまうことになります。
あなたはこの罠にはまらないでください。
私達はトレーダーである前に一人の人間ですから、常に感情があります。
ですから、感情を持たずにトレードすることは不可能です。私たちはロボットではないですし、何かを常に感じます。
しかしあなたが勝ち組みトレーダーになりたいなら、感情に流されてトレードプランを無視し、ルールを破るようなことをしてはいけません。
どんな時も自分のトレードプランに従い、絶対に脇道にそれないようにすることです。
即戦力なFXトレードメンタル講座 もくじ
- 即戦力なFXトレードメンタル講座 ~はじめに
- トレーダーとはどんな仕事?
- FX初心者が簡単に大儲けして仕事を辞める!?
- 自分で決めない限り相場にはルールがない
- トレードプランを信じる
- 100%正しいトレード手法なんて存在しない
- 不確実性と向き合う
- 自分のトレードに責任を持つ
- トレーダー的思考は人間にとって不自然だったりする
- いくら相場の勉強をしても解決しないことがある
- お金は判断を狂わせる~対処法は?
- FXトレーダーの敵 「欲」と「恐怖」 を乗り越える方法
- 全てのFXトレーダーが持つべき4つの心構え(マインドセット)
- 身体的、精神的に100%の状態でトレード
- おめでとう! トレードメンタル講座修了