ボックス相場のチャートパターンとは
ボックス相場とは、トレンドの途中で現れるレンジ相場のことです。
レンジの高値を結んだラインとレンジの安値を結んだラインが平行になっていて、レンジの部分を囲むと長方形になります。
上昇トレンド中のボックス相場 | 下降トレンド中のボックス相場 |
レンジを大抵の人は嫌がります。
しかしレンジはトレンドの卵みたいなものなのです。
大口がレンジの中で新しいポジションを作ったり利食いをして次のトレンドが発生する要因となるのです。
上げると期待させては下げ、下げると思わせては上げるを繰り返しながら長方形のレンジになります。買いと売りが交互にパンチを繰り出しているような感じです。
ボックス相場は忍耐強くチャンスを待てる人にとってはチャンスです。
トレンドの途中で形成される値幅が小さめでわかりやすいボックス相場は特にそうです。ローリスクでエントリーできるチャンスです。
レンジの値幅が十分に広い場合にはレンジの上で売ってレンジの下で買うという逆張りトレードができます。
しかし基本的にはレンジの外へのブレークアウトを待ってからエントリーするほうがよいです。
ボックス相場の例
ボックス相場の例を実際のチャートで見てみましょう。
下降トレンドの途中で小幅なレンジになっています。
ピンク色に塗りつぶされた部分がボックス相場です。
「ヒゲの部分が出っ張ってるじゃん!」
と思うかもしれません。
それでいいんです。
というか、その方がいいんです。
レンジの安値は大体揃っていて、水平のラインが引けます。
レンジの上もレンジの途中ででたピンバーの上ヒゲ以外は大体揃っていて水平のラインが引けます。
実はこのような、
トレンドに逆らう方向にピンバーなどのダマシのパターンが一か所だけ突き出しているのが最高のボックス相場です。
ピンバーの上ヒゲになった部分ではたくさんの買い手が罠にハマっているはずです。
早とちりして相場の反転を狙うトレーダーは多いですから。
彼らは含み損を抱えて固唾をのんでレンジの値動きを見ています。
その後にボックス相場を下にブレークアウトしたら、彼らのロスカット注文を巻き込みますので、かなり信憑性の高いブレークアウトになります。
騙されたトレーダー、罠にかかったトレーダーがたくさんいればいるほど、反対側へのブレークアウトの信憑性が高まるのです。
この考え方はFXのトレードをマスターするうえでとても大切なことなので必ずマスターしてください。
この場合はブレークアウトでエントリーしても良いですし、ブレークアウトした後に下の時間軸チャートで戻しを待ってエントリーしても良いです。
ただ、ブレークアウトに飛び乗るとしたら、こういう状況しかないでしょう。
利食いはボックス相場の高さの分だけ取ったら、少なくともポジションの半分は利食いします。そして残りはトレーリングストップを使って利益を伸ばします。
ロスカットはボックス相場の上に置くのが一般的な考え方ですが、この場合だとピンバーが突き出しているのでロスカット幅が広くなりすぎてしまいます。
私なら、ボックス相場を抜ける時の勢いある陰線の高値を超えたところにロスカット注文を置きます。
ボックス相場がらみの「行って来い」な動きにチャンスがある
罠にかかったトレーダーのロスカットがさらなるトレンドの燃料になるという例をもう一つ挙げておきます。
上昇トレンド中にボックス相場になったあと、トレンドとは反対の下方向にブレークアウトしています。
しばらく勢いよく下げたあと、下げた分を帳消しにする強い上昇が起きています。
「行って来い」の値動きです。
トレンドに逆らう値動きが「行って来い」になると最高レベルのエントリーチャンスになります。
このチャートの場合だと、もともとのボックス相場の上値を上に抜けたあとは買いが圧倒的に有利です。
ボックス相場の上値をサポートラインとして上昇しています。
ボックス相場 まとめ
トレンドの途中にできるわかりやすいレンジ相場をボックス相場という。
ボックス相場はトレンドが継続するまでの休憩場所、階段の踊り場のようなもの。
トレンド方向へのブレークアウトが有利。
トレンドに逆らう方向にピンバーのヒゲなどが突き出している場合に期待値が上がる。
トレンドに逆らう方向へのブレークアウトが「行って来い」になった場合、もともとのトレンドが継続する可能性が高い。そこにボックス相場が絡むと分かりやすい。