ADXとは
ADXは、今の相場がレンジ相場なのかトレンド相場なのかを見分けるためのテクニカル指標です。
FXのチャートトレードではよく使われるテクニカルです。
ADXはAverage Directional Index(アベレージ・ディレクショナル・インデックス)の略です。
ADXはRSIやストキャスティクスと同じように0から100の間を行き来します。
しかしADXがRSIや外キャスティクスと大きく違う点があります。
それは、ADXでは上昇トレンドなのか下降トレンドなのか分からないことです。
RSIの場合、50を超えて上げてきたら短期的には上昇トレンドだと分かりました。
しかしADXの場合、ADXの数値が上げてきたからといって、かならずしもチャートの価格が上げているわけではありません。
ADXは今のトレンドの強さを表すだけだからです。
だから、ADXは今の相場がレンジ相場なのか上昇トレンドなのかを見分ける為だけに使います。
ADXでダウントレンド
下のチャートを見てください。
ADXを表示しています。実線と点線がありますが、通常は実線の一本だけを使い、トレンドの勢いを測ります。
レンジ相場が続いている間はADXが低い数値になっています。
このチャートだと、レンジ相場の終盤でレンジの幅が狭くなっている状況で、ADXが20を下まわっています。
その後、レンジを下にブレークして下降トレンドが始まり、トレンドに勢いが付いてくるとADXの値が50を超えています。
このようにダウントレンドでも、トレンドに勢いがついてきたらADXの数値は上げていきます。
ADXで上昇トレンド
レンジ相場から上昇トレンドが始まった例も見ておきましょう。
レンジ相場の終盤にADXが20以下になり、ついにレンジをブレークアウトして上昇トレンドがはじまるとADXは50以上をつけるようになります。
ADXの注意点
ADXも他の多くのテクニカルと同じように遅れてシグナルが発生します。
「レンジをブレークアウトして50以上になれば上昇トレンド」とはいえ、遅れて出てきたシグナルです。
すぐに飛び乗ると「押し」が始まる直前の最悪のタイミングでエントリーしてしまう可能性も高くなります。
解決策の例を挙げておきます。
ADXが50以上になったらそこで下の時間軸のチャート開きます。
そしてそこで買いのチャンスを伺うようにすると、ローリスクハイリターンなエントリーになりやすいです。
上の時間軸のチャートでADXを使って勢いのある上昇トレンドを確認できたら、下の時間軸での買いシグナルは大きく利益を伸ばせる可能性が高いからです。
他にもいろいろな方法があり得ます。
あなたも独自の方法を編み出してください。
ADXの使い方 まとめ
ADXは、レンジ相場かトレンド相場かを見分けるためのテクニカル指標である。
ADXでは、上昇トレンドか下降トレンドの判断はできない。
ADXが20以下をつけると、チャートが値動きの無いレンジ相場になったということ。
ADXが50以上をつけると、チャートで上か下どちらかに勢いのあるトレンドが発生しているということ。
ADXは遅れてシグナルが発生する。
すぐに飛び乗るのではなく、下の時間軸チャートを見て有利なエントリーチャンスを伺うのが上手い方法。
以上でADXの解説を終わります。