あなたがローソク足チャートを使ってFXで勝つためには、ローソク足の7つの要素、そして4つのパターンを理解しておく必要があります。
さらにティックボリュームを使うコツなど、3つのコツをマスターするとFXで勝てる確率がグンと上がります。
ローソク足チャートはFXで最もよくつかわれるチャートタイプです。このページで是非ローソク足チャート基本とコツをマスターしていってください。
ローソク足とは
私はFXのトレードを学ぶ過程でいろんなチャートタイプを試しました。
バーチャート、ラインチャート、平均足いろいろと試しましたが、結局はローソク足チャートが一番わかりやすいと気づきました。
やはり相場の強弱や勢いを最も分かりやすく示してくれるのはローソク足チャートです。
ローソク足の7つの要素
まずはローソク足の基本的にことを解説します。
ローソク足には7つの要素があります。
- 始値
- 高値
- 安値
- 終値
- 実体
- 上ヒゲ
- 下ヒゲ
どんな時間軸のローソク足でもあります。日足なら1日の値動きを、1時間足なら1時間の値動きを、5分足なら5分間の値動きをローソク足として表現したものとなります。
終値が始値よりも高ければ陽線となります。
逆に終値が始値よりも低ければ陰線となります。
陽線と陰線は違う色で表現されます。チャートソフトの設定を変えれば自由に色を変更できます。
私の場合は陽線を赤に、陰線を青に設定しています。
ローソク足の中身
ローソク足は、設定した時間軸、例えば1時間足なら1時間の値動きをローソク足として表現したものです。
ローソク足の中身がどうなっているか、図を見ていただくと分かりやすいです。
実体の大きさとヒゲの長さがローソク足分析の鍵となる
ローソク足の仕組みを理解したところで、実際にどのようにしてローソク足を分析すればよいのかを解説しましょう。
ローソク足には7つも要素がありますが、そのうち実体とヒゲの長さを分析することが最も重要です。
実体の長さ
ローソク足の実体の長さは値動きの勢い、トレーダーの強気/弱気の感情を表します。
実体の長いということは、買いや売りの勢いが強かったということです。
陽線の実体が長ければ買いの勢いが強かったということ、陰線の実体が長ければ、売りの勢いが強かったということです。
逆に実体が短い場合は、買いや売りの勢いが無かったということです。
ヒゲの長さと重要性
上ヒゲ、下ヒゲはトレーダーの強気/弱気の感情の変化を表します。
トレーダーが弱気で、その感情に大きな変化が無ければ、ローソク足は陰線となり大きな下ヒゲはつきません。
例えば4時間ずっとトレーダーが弱気で売られ続けたなら、下ヒゲがほとんどついていない4時間足の陰線になるはずです。
それに対し、4時間のうち、最初の2時間は弱気だったけれど、後半の2時間は強気に転換して買われたなら、その4時間足は大きな下ひげを付けることになります。
この弱気から強気の変化がサポートラインで起きると、買いのチャンスとなります。
逆に強気から弱気への変化がレジスタンスラインでおきると空売りのチャンスとなります。
ローソク足のパターン
いろいろなローソク足がありますが、チャンスにつながるローソク足のパターンが存在します。
ローソク足は1700年代の日本の米相場の時代から使われており、その種類はたくさんあるのですが、FXトレーダーなら必ず覚えておきたい4つのパターンを解説しましょう。
ピンバー(上ヒゲ、下ヒゲ)
含み線
合成ピンバー
フクピンバー
これらのパターンはいずれもトレーダーの強気/弱気の急激な変化を捉えるパターンです。
トレンドの転換を捉えたり、押しや戻しが完了する瞬間をとらえるために使います。
ピンバー(上ヒゲ/下ヒゲ)
ピンバーとは先程も解説したヒゲのローソク足です。
そのなかでも、ヒゲの長さが長く、チャート上の良い位置で出現するものをピンバーと呼びます。
この例では、下ヒゲが長いことと、サポートラインを下抜けると見せかけて下ヒゲになっているところが特徴です。
ピンバー(上ヒゲと下ヒゲ)というローソク足を使うエントリー手法
含み線(エングルフィンバー)
含み線はピンバーとちがい、2本のローソク足からなるパターンです。
2本目のローソク足が、1本目のローソク足をすっぽりと含んでしまうパターンです。
2本目のローソク足が1本目と反対方向のローソク足であり、その値幅が広いことが特徴です。
含み線もトレーダーの強気/弱気の変化を察知するローソク足です。
この例では、レジスタンスライン上で直近の3本のローソク足をすっぽりと含む形で長い実体の陰線が出ています。
これが含み線です。このようなパターンが出たら、買い手のロスカットが始まることが多いので、空売りすれば勝てるみこみがあります。
合成ピンバー
合成ピンバーは私の造語です。
2本のローソク足を合体すると良い感じのピンバーになるような2本のローソク足のパターンです。
合成ピンバーの意味合いはピンバーと全く同じ、トレーダーの感情の変化です。
合成ピンバーのエントリー ~2本のローソク足からなる隠れPin Bar
フクピンバー
フクピンバーも私の造語です。
含み線とピンバーの条件を同時に満たすようなローソク足のことです。
フクピンバーの意味合いはピンバーや含み線と全く同じです。
この例ではダウントレンド中の戻しで売りのフクピンバーが出ています。
ダウントレンドに逆らって張り切って買ったトレーダーを全否定する形でフクピンバーのローソク足が出ています。
ここから少しでも下落すれば買い手のロスカットが出てくるので、さらなる下落が見込めます。
ここで紹介したローソク足のパターン全てに共通することは、罠にかかったトレーダーを見つけることができるローソク足だということです。
勝ち組のトレーダーはいつも自分にこう問いかけています。
- 罠にかかったトレーダーはいるか?
- そいつらのロスカット注文はどこだ?
- 賭けてみる価値があるか?
その答えを教えてくれるのが今回紹介した4つのローソク足パターンです。
まずはこの4つをしっかりとマスターしていただければと思います。
ローソク足のプライスアクション講座 初心者編 はじめに
ローソク足の信憑性を判断する3つのコツ
重要なローソク足のパターンを3つ解説してきました。
しかしローソク足のパターンそのものが重要なのではありません。
何も考えずにローソク足のパターンだけを意識してトレードしても全く勝てません。
目の前のローソク足のパターンが勝てる見込みのあるものかを判断できないといけません。
それにはいくつかコツがあるので、そのうちの3つをここで手短に解説します。
- サポートライン、レジスタンスラインを意識すること
- 相場環境(上昇トレンド?下降トレンド?レンジ?)を意識する事
- ティックボリュームを読むこと
サポートライン、レジスタンスラインを意識する
だれも意識していないところでローソク足のパターンだけが出ても意味がありません。
多くの人が意識しているサポートラインやレジスタンスラインまで引きつけ、そこでローソク足のパターンが出たらチャンスとなります。
ラインの引き方はごくシンプルなもので構いません。
誰もが引いていそうなラインを引くことがポイントです。
それらのラインにしっかりと引きつけてからローソク足のパターンでエントリーするのが効果的です。
相場環境(上昇トレンド?下降トレンド?レンジ?)を意識する事
レンジの中のごちゃごちゃした値動きの中で押し目や戻しのエントリーを狙ってもうまくいきません。
レンジ相場ではレンジの上の方で売りのローソク足、下の方で買いのローソク足を見つけて逆張りします。
一方で強いトレンドが出ている場合には、完璧なピンバーが出現したとしても、トレンドに逆らう方向にエントリーしていてはうまくいきません。
今どんな相場環境なのか?という背景状況を把握したうえでローソク足を読む必要があります。
ティックボリュームを読んでローソク足の信憑性を判断する方法
ティックボリュームはローソク足の信憑性を判断するのに非常に役立ちます。
ティックボリュームとは、取引の活発さを示すテクニカル指標です。取引が行われた回数を集計してヒストグラムとして表示します。出来高データが公表されないFXの世界では出来高の代わりに使われます。
基本的に、大きなティックボリュームを伴うピンバーや含み線などのローソク足は信憑性が高いです。
ローソク足のパターンでトレードする場合、「罠にかかったトレーダーはいるか?」という問いかけが重要だと言いました。
そしてもちろん、罠にかかったトレーダーは多ければ多いほど良いです。
下ヒゲのピンバーに大きなティックボリュームが伴うということは、罠にかかって空売りしたトレーダーがたくさんいたということです。
相場はある程度大口にコントロールされていると言われています。
下がっている相場が上げ始める前には大口がしっかりと買いポジションを作らなければなりません。
大口は買いポジションを作るためにアキュミレーションという市場操縦をやってきます。
アキュミレーションとは、一般投資家に売らせておいて自分たちは買いポジションを密かに作るようなことです。
このチャートを見てください。
下降トレンドがサポートライン上で出たピンバーのローソク足をきっかけに上昇トレンドに転換しています。
そのピンバーのティックボリュームの大きさに注目です。
サポートライン上で出たピンバーのローソク足に大きなティックボリュームが伴っています。
これは大口がアキュミレーションをした可能性を示します。
その前の3つのスイングローではティックボリュームが目立ちません。
「サポートラインに到達していないし、ティックボリュームもまだまだ少ないので、もう一下げあるな」
という予測ができます。
ティックボリュームの大きなピンバーが出たあと、時間はかかりましたが最終的には上昇トレンドに転換しています。
このように、ピンバーや含み線などのローソク足に大きなティックボリュームが伴う場合、その信憑性が高いということを覚えておいてください。
FXのティックボリュームの使い方は株や先物の出来高と全く同じです。
ティックボリュームは本当の出来高ではないから意味がないのでは?
とうい声もありますが、そんなことはありません。
どれだけの出来高があったのか、正確な数字が知りたいならティックボリュームは役に立ちません。
何回取引されたのかを教えてくれるだけだからです。
しかし我々がトレードで勝つために知りたいのは出来高の変化、それにローソク足の値幅と出来高の関係性です。
出来高の変化が知りたいだけならティックボリュームでも十分に役に立つのです。
私の出来高分析について知りたい方は出来高は語る~出来高分析トレード手法【はじめに】を参考にしてみてください。
ローソク足 まとめ
ローソク足チャートは一番わかりやすく、一番人気のあるチャートのタイプである。
ローソク足には、始値、高値、安値、終値、実体、上ヒゲ、下ヒゲという7つの要素がある。
ローソク足の実体はトレーダーの強気・弱気の感情の強さを示す。
上ヒゲ、下ヒゲはトレーダーの強気・弱気の感情の変化を示す。
江戸時代の米相場の時代から続くローソク足には様々なパターンが存在する。
そのなかでも最もおすすめで、最初に覚えてもらいたいのは
- ピンバー
- 含み線
- 合成ピンバー
- フクピンバー
ローソク足のパターンそのものが重要なのではない。
それだけを頼りにトレードしても勝てない。
大切なのは目の前に現れたローソク足の信憑性を判断できること。
そのコツは…
- サポートライン、レジスタンスラインを意識すること
- 相場環境(上昇トレンド?下降トレンド?レンジ?)を意識する事
- ティックボリュームを読むこと
以上、ローソク足の解説を終わります。