TradingViewの価格帯別出来高を使って有利なエントリーポイントを見つける方法の解説をしました。
これはFXの出来高で、買いと売りの出来高に大きな差がある部分を狙う方法です。
ここで疑問に思いませんか?
なぜ買いと売りの出来高に差が出るの?
買いと売りの数量は常に釣り合っていないと売買が成立しないのでは?
その疑問はごもっとも。鋭いですね。
その疑問には、この記事でお答えします。
補足説明:なぜ売りと買いの出来高に差が出るの?
相場では常に買った数量と同じだけ売りの数量があります。でないと売買が成立しません。
100万通貨を誰かが買おうと思ったなら、100万通貨を売ってくれる人が必要です。
ではなぜ解説したような売りと買いの出来高に差が出るのでしょうか。
それは、出来高情報というのは、成り行き注文が表示されるツールである歩み値を集計したものだからです。
FXの歩み値はこんな風に表示されていることでしょう。
【歩み値の例】
9:01 116.027 10万通貨 成り行き売り
9:02 116.027 20万通貨 成り行き売り
9:03 116.027 50万通貨 成り行き売り
9:04 116.026 100万通貨 成り行き売り
9:05 116.025 50万通貨 成り行き売り
この時間帯は、成り行き売りばかりになっています。
このとき、成り行き売り注文が成立するには、少なくともそれと同じ数量で指値の買い注文が必要でした。
ですから、歩み値には売り注文ばかりが出ていますが、実際には指値の買い注文もあったわけです。
しかし、出来高情報は歩み値の集計ですから、歩み値の方向で集計されます。
この場合なら、成り行き売りばかりなので、売りの出来高に集計されることになります。
ですから、買いの出来高、売りの出来高という言い方は、厳密に言うと正確ではないですね。正確に言うなら、アグレッシブな買いの出来高とアグレッシブな売りの出来高と言ったほうが良いかもしれません。
しかしそれだと冗長になってしまうので、このブログでは「買いの出来高」「売りの出来高」という言葉を使うことにしました。
基本的にはアグレッシブな成り行き注文のほうが、パッシブな指値注文よりも重視されるので、それでいいと思います。
じゃ、アグレッシブな成り行き注文は重要で、パッシブな指値注文は重要じゃないのか?
ということになってしまうのですが、そういうわけではありません。
大きな出来高が吸収されてそこでピタッと止まったような時にはパッシブな指値注文の意味が重要になります。
その辺りは、私の出来高分析の記事を参考にしてみてください。