前回のメールでは、他のトレーダーが成り行き注文を出す瞬間
もしくはその直前にエントリーすべきだと解説しました。
今日は他のトレーダーが成り行き注文を
出さざる負えなくなるポイントの探し方を解説します。
他人の心の中など見えるわけありません。
ましてや多くの人の心の中を、まとめて知るなんてことはできるわけありません。
しかし場合によってはある程度高い確率で
他人の心の内を見破ることができる瞬間があります。
それがどんな瞬間なのかは
以下の2つのことを理解すれば分かります。
・非常事態など、人がストレスを抱えているとき、その人の行動は予測しやすい
・価格が動く原因の多くは、買い手と売り手の「緊急度」が不均衡になっていることである
●非常事態の行動は分かりやすい
人の意思決定を予測しようとしてもそう簡単にはできません。
しかしその人が強いストレスを感じていたら、ずっと簡単に予測できます。
たとえば、大きなショッピングモールにいるところを想像してください。
たくさんの人が行きかっています。彼らの行動を予測できるでしょうか?
ほぼ不可能です。それぞれの人が何をしたいのかは他人にはわからないからです。
彼らはそれぞれが気まぐれに行動します。
特に急いでいるわけではないから、その表情から
彼らがどこに行こうとしているかは予測不可能でしょう。
ところが、そこでいきなりショッピングモールで火災警報が鳴り響いたらどうでしょうか?
多くの人が焦ります。「大丈夫だろうか?逃げなきゃ!」とストレスを感じるはずです。
そうなると、人々の意思決定を予測するのはずっと簡単になります。
いろんな人がいるでしょうが、そのほとんどは出入り口や非常口に向かうはずです。
平常時には全く予測できなかったショッピングモールの人々の行動が、
火災という非常事態になったことで、高確率で予測できるようになります。
これと同じようなことが相場でも起こります。
●相場を動かすのは需要と供給の「緊急度」の差
よく需要量と供給量の不均衡が価格変動の原因と言われます。
しかし実際には、価格が動く時でも需要と供給は同じぐらいあります。
価格が大きく動く原因の多くは
買い手と売り手の「緊急度」の不均衡です。
買い手が急いでいるときには成り行き買い注文を出します。
成り行き買い注文は指値の売り注文を喰うので価格が上がります。
売り手が急いでいるときには成り行き売り注文を出します。
成り行き売り注文は指値買い注文を喰うので価格が下がります。
もし買い手も売り手も指値注文しか出さなかったら、価格は全く動きません。
相場を動かすのは、トレーダーが急いでいるときに出す注文、「成り行き注文」だからです。
トレーダーはどんな時に成り行き注文を出すのでしょうか?
それは急いでいるときです。急いでいないなら、
その瞬間よりも有利な価格に指値注文を入れ、約定するのをゆっくり待つでしょう。
しかし、今すぐにどうしても買わないといけないという場合、
その人は成り行き買い注文を出します。
また、どうしても今すぐに売る必要がある場合には、
その人は成り行き売り注文を出します。
それでは、どんな時にトレーダーは急ぐのでしょうか?
それには3つあります。
・ポジションに対して価格が大きく逆行してしまい、今すぐにロスカットしなければいけない時
・含み益になっていたポジションに対して価格が逆行し始め、急いで利食いしなければいけない時
・エントリーしたいのに、価格がグイグイと伸びてしまって乗り遅れてしまいそうな時
このような時にトレーダーは成り行き注文を出します。
この3つの共通点は何でしょうか?
それは、これらの状況下ではトレーダー達がストレスを抱えているということです。
そう、ショッピングモールで火災報警報が鳴ったのと良く似た状況です。
トレードで安定して勝ちたいなら、トレーダー達が強いストレスを感じる
この3つのポイントを見極めてエントリーすることが重要になります。
別の言い方をすると、多くのトレーダーが「やっちまった!」「間違えた!」
と気づいて成り行き注文で逃げざるおえなくなったところを狙えということです。
そういうポイントが見えるようになると
ストレスを抱えたトレーダー達が成り行き注文を出し始める瞬間か
その直前にエントリーし、素早く利益を上げることができます。
今日はここまでにしておきます。
また3日後にメールしますので、楽しみにしていてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回のメールも楽しみにしていてください。