トレードで利益を上げるには
相場の方向性を予測しなければいけません。
100%当たる予測など絶対にできませんが
根拠がしっかりしていて、ある程度の確率で当たる予測
ができるようになりたいものです。
前回のメールではラインの引き方を解説しました。
ラインを引いて、トレンドを読むことができたら
相場の方向を予測するスキルが身についています。
しかし、安定して勝てるトレーダーになるには
それだけでは不十分です。
●今日の内容
・ラインを引くだけではダメ
・相場は強い方向に進み、弱い方向とは逆に進む
・相場の勢いはどうやって読むの?
●ラインを引くだけではダメ
トレードで利益を上げるには、
近い将来の値動きを予測する必要があります。
「5分足チャートはどっちに向かいそう?」
と聞かれたら、私ならまず最初に30分足か1時間足を開いて
サポートラインとレジスタンスラインを引きます。
次に、5分足に戻ってトレンドを読みます。
高値と安値を切り上げているなら上昇トレンド。
高値と安値を切り下げているなら下降トレンド。
どちらでもないならレンジです。
この段階である程度の予測ができます。
今時点でサポートラインとレジスタンスラインの真ん中あたりに位置していて
5分足が上昇トレンドになっているなら
「レジスタンスラインまでは上げるだろう」
といった予測になります。
これはごく一般的なレベルの読みです。
しかしこれだけだと、精度が低くなります。
・ラインに近づいているとして、
・ラインを抜けそうなのか?
・それともラインで跳ね返されそうなのか?
こういう予測は、そう簡単ではありません。
「頭上にレジスタンスラインがある」
「5分足が上昇トレンドである」
この2つの分析だけでは不十分なのです。
そこで必要になるのは、「値動きの強さ」を読み取るスキルです。
●相場は強い方向に進み、弱い方向とは逆に進む
「これからどっちに進むのか?」
の問いに高精度で答えるには
値動きの強さと弱さを読み取る必要があります。
相場では買い手と売り手が戦っています。
彼らは交互に攻撃を繰りかえしています。
買い手が攻撃する時には上げ
売り手が攻撃する時には下げます。
ローソク足チャートを使ってこの2つの勢力の勢いを読むことで
その後の相場の方向性が見える時があります。
基本的には、次のような原則があります。
・将来の値動きは、ローソク足チャートが強さを示している方向に進むことが多い
・ローソク足チャートが弱さを示している方向とは逆に進むことが多い
要するに、上げる時の勢いと、下げる時の勢いを比較し続け
その勢いの差から、近い将来の値動きを投影するような感じになります。
「相場は強さを示す方向に進み、弱さを示している方向とは逆に進む」
これはとても重要なコンセプトです。
私は株や先物の板読みスキャルピングをする場合でも、
FXのチャートトレードをする場合でも
このコンセプトをベースにしてトレードをしています。
●相場の勢いはどうやって読むの?
相場の勢いを読み取る方法はたくさんあります。
RSIやストキャスティクス、MACDなどのテクニカル指標
を使って読み取る人もいます。
株や先物の場合は歩み値を読んで分析することができます。
歩み値を使わない(FXのように使えない)場合に一番有効なのは
ローソク足を読むことです。
値動きは一直線に進みません。
上げたり下げたりしながら進みます。
その一つ一つの波のことをスイングや波動といいます。
値動きの勢いを読むには
その一つ一つの波動の勢いを分析します。
分析をするときには、以下のようなポイントに注目します。
・上げの波動の角度
・上げの波動の値幅
・上げの波動の加速/失速
・下げの波動の角度
・下げの波動の値幅
・下げの波動の加速/失速
例えば、上げの波動の値幅と、下げの波動の値幅を比べて
上げの波動の値幅の方が広いのであれば、買いの方が勢いがあるというとです。
また、1つ前の上げの値幅と比べて
今回の上げの値幅が小さくなっているなら、
上げの勢いが弱まってきたということになります。
このような分析をいくつか組み合わせ
買いと売りのどちらが強いのかを読み取ります。
そして弱い方向に対して逆張りをする
それが私の手法の基本的な考え方です。
他にも、一本一本のローソク足の出方を読み続けて
強さと弱さを感じ取っていく方法もあります。
こちらは難易度が上がりますが、とても効果的です。
詳しい方法は、またの機会に詳しく解説したいと思います。
今回は1つだけ覚えておいてください。
値動きの勢いを分析する場合に大切なことは
テクニカル指標で分析するにしても、
ローソク足の動きを分析するにしても同じなんですが
たった1つのスイングの勢いを単体で分析してもあまり意味がないということです。
今のスイングと、1つ前のスイングを比べてみて
相対的に勢いが強いのか、弱いのかを判断する
というように、相対的な勢いはどうか?
という視点で見るようにしてください。