TradingViewのチャートにはマルチタイムフレームピボットの無料インジケーターがあります。これは、あっという間に年足~1時間足までの6つの時間軸のピボットをチャートに表示することができる超優れモノ。上位足のピボットや複数時間軸ピボットの重複は多くのトレーダーに意識されます。
動画解説もあり。
ピボット(PIVOT)とは?
ピボット(PIVOT)は海外の大口トレーダーや機関投資家が好んで使用するといわれるインジケーターです。前日(一本前のローソク足)の4本値を使って、次のローソク足における反転ポイントを予測します。早い話が、ピボットはレジスタンスラインとサポートラインを自動的に引くためのインジケーターです。
ほかの種類のラインと同じで、ラインで反転することもありますし、ラインを起点として強いブレークアウトが起きることもあります。
詳しいことは、FXや株のデイトレードに役立つピボットの基本と使い方を参考にしてください。
マルチタイムフレームピボット
マルチタイムフレームピボットとは、月足、週足、日足などの異なる時間軸のピボットのラインを1つのチャートに引き、複数のピボットラインが重複している場合や、上の時間軸のピボットを特定するための方法です。
ただでさえ意識されやすいピボットが、複数時間軸ピボットとなると、いろんな時間軸のトレーダーに意識されるはずです。ですからその周辺ではトレードチャンスが生まれやすいです。
通常、マルチタイムフレームピボットのラインを引くには、ピボット計算機などを使ってピボットの値を計算し、チャートに手動で引く必要がありました。
しかし、TradingViewには素晴らしい無料インジケーターがあり、複数時間軸のピボットラインを自動的にサクッと引くことができます。
TradingViewを使ってマルチタイムフレームピボットラインを引く方法
まず、TradingViewのチャートを開き、インジケーターボタンを押します。
インジケーターウィンドウの検索窓に「pivot」と入力すると、右側にピボット関連のインジケーターがずらっと並ぶので、その中の「CM_PivotPoint_M-W-D-4H-1H_Filtered」というインジケーターを選択します。
インジケーターの設定は以下のようにします。
インジケーターの設定ボタンをクリックして設定画面を開きます。
入力画面で表示したい時間軸にチェックを入れます。
- 1時間足ピボット
- 4時間足ピボット
- 日足ピボット
- 週足ピボット
- 月足ピボット
- 年足ピボット
という6種類の時間軸のピボットを同時に表示することができます。
「スタイル」タブではそれぞれのラインの色を設定することもできます。
ここまで凄いピボットインジケーターはMT4でもNinjaTraderでもMultichartsでも見たことがありません。確実に最高のピボットインジですね。
マルチタイムフレームピボットとはどういうこと?
例えば日足ピボットって何か?というと、日足に表示されるピボットとう意味ではありません。
日足の4本値を使って計算したピボットのラインを、次の日のチャートに表示します。
たいていは次の日のデイトレードで5分足などの日中足に表示して使います。
このインジケーターの凄いところは、5分足のみを開いている状態で、1時間ピボット~年足ピボットまで6種類の時間軸のピボットラインをすべて引いてくれるところです。
たとえば、ちょっとドル円の1分足に全部のピボットを表示してみましょう。
細めの点線が1時間足ピボット、太めの点線が4時間足ピボットです。このチャートは1分足なので、見えている範囲が狭く、ほかの時間軸のピボットは範囲外で見えていませんが、チャートの範囲を広げれば6種類すべてのピボットが引かれています。
1時間足ピボットは1時間に1回計算されて次の1時間にラインが引かれ、4時間ピボットは4時間に1回計算されて次の4時間にラインが引かれます。同じように日足ピボットは1日に一回計算されて次の1日に表示されます。
私は1時間足ピボットを始めて見ましたが、結構反応しているようです。わりと多くのトレーダーに意識されているのかもしれません。というよりは、1時間足ピボットを使ったアルゴを大口トレーダーが動かしているのかもしれません。1時間足ピボットを使ったスキャルピング手法なんてのも面白いですね。
もう少し長い時間軸のチャート、1時間足などを見る際には、1時間足ピボットや4時間足ピボットのチェックを外さないとごちゃごちゃしてしまいます。スイングトレードをする人は、年足ピボット、月足ピボット、週足ピボットあたりを表示するのがよいと思います。私の場合はデイトレードとスイングトレードの間ぐらいのトレードをしますので、年足、月足、週足、日足の4種類のピボットのラインを表示して位置を確認しています。
TradingView の使い方マスター講座~無料の動画解説
上の時間軸と複数時間軸の重複がカギ
マルチタイムフレームピボットの使い方は、
上位足のピボット
複数の時間軸のピボットが重複する位置
を見つけ、その辺りを意識する、ということです。
このチャートはドル円の30分足に、年足/月足/週足/日足のピボットを表示したものです。
赤丸でマークした部分は、年足ピボット(太いライン)や複数のピボットラインが重複するエリアが意識された部分です。反発したり、一度反発したあとブレークアウトする位置を高精度に表しているのがわかります。
ピボットがいつも意識されるというわけではありません。しかしインジケーターを使って簡単にサクッと引いただけでこれほど高精度なラインが引けるなら、使わない手はないと思います。
私自身は、価格帯別出来高やチャートの値動きを根拠にして自分なりの高精度なラインを引いたあと、最後の仕上げとしてマルチタイムフレームピボットを表示し、重複エリアをマークするようにしています。
マルチタイムフレームピボットの動画解説
TradingView の使い方マスター講座~無料の動画解説
2018年追記:MTFピボットインジケーター(MT4版とトレードステーション版)が完成しました
MT4版とトレードステーション版のMTFピボット(複数時間軸ピボット)が完成しました。
FXの方はMT4版、株・日経225先物の方はトレードステーション版をお使いください。
これまでMTFピボットはTradingViewでしか使えなかったのですが、MT4やトレードステーションでも使えるようになりましたので、是非使ってみてください。
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